そういって、博士は机の影からなにやら鍋を取り出した。

那由多「……それは圧力……鍋? ですよね?」

それも今時売っていないような古いタイプの圧力鍋だ。

博士 「違うわ! これが俺様が作った多次元内包型超小型ループハドロン衝突実験圧力装置だ!」

那由多「いや、どう見てもそれ圧力鍋っていうか、どうみてもただの圧力鍋ですよね?」

博士 「見た目形なんざどうでもいいだろ」

博士 「ここから生み出される高エネルギー反応による現象、それより生じた粒子半径の球面内では曲率が無限大になることで、光すらも脱出不可能になるマイクロブラックホールを生成するのだ」

那由多「あのー」

博士 「なんだ?」

那由多「たしかに理解できましたが、それって相当危ないですよね?」

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